迫桜生の活動報告
【福祉教養系列】デフリンピアン講演会について
12月5日(木)、2022年5月に行われたデフリンピックの100メートル競技で日本人初の優勝を手にした、佐々木琢磨さんを講師に迎え、講演会を行いました。当日は、本校の福祉教養系列の2・3年次と全国福祉高等学校長会東北地区加盟校の先生方の約20名が参加しました。
講演では、聴覚障がい者の暮らしや、来年度、100周年の記念大会を日本で開催することが決まっているデフリンピックについても学ばせていただきました。また、講演の最後には「聞こえない人が下で、健常者が上ではない。また、聞こえない人だから、障がい者だから助けてあげるではなく、困っている人がいたら助け合う。そんな関係ができたら素敵ですね」と講師の佐々木先生よりメッセージをいただきました。
参加した生徒からは、「今回の講演会に参加し、手話を学びたいと思いました」という感想や、「音のない世界で陸上や日常生活をすることがどれだけ大変なことなのかを理解することができた」「障がい者だから、健常者だからではなく平等な関係を築いていくという言葉を大切にしていきたい」という感想が聞かれました。
【アグリビジネス系列】クリスマスツリー展示について
今年も残すところ1ヶ月を切りました。師走を迎えたこの時期、アグリビジネス系列の生徒たちはとても活動的です。
11月22日(金)本校の玄関ホールと、12月2日(月)JR東北新幹線くりこま高原駅にクリスマスツリーを設置しました。2年次「草花」授業の取り組みです。
生徒たちはチームワークも良く、ニコニコ、テキパキと作業していきました。JRくりこま高原駅では駅長さんをはじめ、職員の皆さんにも装飾を手伝っていただきました。
ツリーの足元には、授業で育てたシクラメンとポインセチアの鉢花が並べられ、より華やかさを演出してくれています。生徒は、「水の管理など気を付けながら花のお世話をしました」と楽しそうに話してくれました。
皆さま、JR東北新幹線くりこま高原駅をご利用の際や本校へご来校の際にはぜひご覧ください。
【アグリビジネス系列】シクラメン販売会について
11月16日(土)晴天の下、本校の農場でシクラメン販売会が行われました。
アグリビジネス系列の生徒たちが心を込めて育てた色とりどりのシクラメン600鉢と、ねぎや白菜、大根、サツマイモなどのたくさんの野菜が並びました。販売開始前にはお客様の列ができるほど、今年も多くの皆さまにご来場いただきました。
生徒たちは少し緊張した様子もありましたが、丁寧な接客を心がけ1時間足らずで完売となりました。
毎年足を運んでくださる地元の方は、「毎年素晴らしいシクラメンを購入できて、嬉しいですね。」とおっしゃっていました。
お越しくださいました皆さま、ありがとうございました。
【情報ビジネス系列】日中植林・植樹国際連帯事業 2024年度高校生訪日団学校交流の開催について
去る11月14日(木)、中国在住の高校生など32名が来校され、交流会が行われました。
これは、外務省が推進する「日中植林・植樹国際連帯事業」青少年等交流事業で、訪日テーマ「環境・防災」による活動です。
当日は情報ビジネス系列の1~3年次生37名が参加し、準備や運営を行いました。
午前中は登米市の津山森林組合で植樹体験、午後は本校会場で歓迎交流会や授業交流会を開催しました。歓迎交流会では、歓迎の挨拶やレクリエーションで緊張感もほぐれた様子で、笑顔あふれる時間となりました。授業交流会では、迫桜生の案内で「書道」や「生物基礎」などの授業に参加し、実習を通して日本の教育を体験していただきました。
この事業を通して、観光及び防災意識の啓発とコミュニケーション能力の向上、国際理解を深めることができ、実りの多い時間のなりました。
【福祉教養系列】認知症VR(バーチャルリアリティ)体験会について
去る11月14日(木)、宮城県保健福祉部長寿社会政策課、株式会社ICHIKO、株式会社シルバーウッドの担当者の皆さまにご協力をいただき、本校福祉教養系列選択生徒を対象に認知症VR体験会を開催しました。
2・3年次生の体験には認知症の症状である視空間失認と幻視を、1年次生の体験では幻視に加え、認知症の方への家族の対応を、認知症の方の視点で2パターン体験させていただきました。これにより、認知症の方が普段見ている景色を実体験することができました。また、対応の違いによって、その方がどのような気持ちになるのかということや、関わり方によってどのような影響が出るのかということを実感することができました。
今回、体験会の講師を務めてくださった株式会社シルバーウッドの大野様からは、「認知症の方の行動には理由があるため、’’おかしい人’’と思うのではなく、その方の見えている世界をまずは傾聴すること」「認知症の方が見えている’’幻視’’が特別なのではなく、私たちの近視や遠視、乱視と同様のものととらえるのはいかがか」というお話をいただきました。
参加した生徒からは、「VRの中で車から降車する体験をしたのですが、2人の職員が優しく『大丈夫ですよ。ゆっくり降りましょう』と声を掛けてくださいましたが、認知症の方の視点からすると、ビルから飛び降りる感覚になり、何が大丈夫なのだろうかという疑問と不安を感じました。そのため、今後は『大丈夫ですよ』ではなく、まずは目を合わせ、前から声を掛けることを意識していきたいです。また、無理矢理動いていただこうとすると、認知症の方は不安から『怒鳴る』という行動で状態を悪化させることになるとのことだったため、丁寧に話を聞き、その方の世界を理解するということを心がけたいと思いました。そして、その方に何が見えているのかを聞き、一緒に楽しむことができるよう寄り添いたいです。これから更に認知症への理解を深めていきたいと思いました。」という感想がありました。
今回の貴重な経験を生かし、認知症の方に寄り添った支援ができる介護福祉士を目指し、今後も努力を積み重ねていきたいと思います。ご指導くださった皆さま、ありがとうございました。